まず、基本的にはわたしは原発はないほうがいいと思ってます。
安全ではないが必要です、という立場でしたが、いまの原発が1000年に1回の大災害では安全ではないとわかったいま、とっとと見切りを付けて次に行くべきだと思います。過去のことは、推進派も反対派もどうでもいいです。
そもそも原発は過渡期のエネルギーであり、新設は止めるべきだし、もうできないでしょう。新設しなければ20~30年ですべての 原発は耐用年数に達して廃炉になります。この期間に核融合、自然エネルギーはじめ新しい技術を開発するのです。20年という時間を区切れば動きやすい。
この期間は現状の原発は、耐震構造の強化、電源の設定し直し(高い位置に設置する)、非常用のガスタービンを原発内の高い位置に設置。津波防護壁の作り直し、でしのぎます。今回の大震災でも電源さえ確保できればここまで悪化しなかったはず。
まあ一番現実的な意見だと思うのですが、
冗談ではない。いますぐ全原発を停止せよ
という意見もあります。
この意見の論定にあるのはこんな感じですが、それぞれ「そうはいってもなかなかそうはいかないよ」という悩みについて説明します。
◆全原発を止めても日本の電力が30%減るだけ。ピーク時のければ20%。これはバブル期前の1985年と同じであり、その時代に戻れば良い
一見、できるように思えます。1985年くらいの生活ならできそうな気がします。しかし1985年のGDPは350兆。現在は540兆。つまり日本の収入は単純計算で35%減ります。そうでなくても景気が悪いのに、売上げが一気に35%落ちて堪えられる会社なんてほとんど無い。いまでさえ四苦八苦なのに間違いなく企業が多数倒産して日本崩壊、餓死者続出です。おそらく大多数の国民はそれに賛同しないので、北朝鮮のような独裁体制に移行しないと無理です。
さらには震災復興にかかる費用は30兆円。働いている人ひとりに換算して100万円必要です。190兆円もGDPを減らしてどうやって30兆円をひねり出すのか。いま一番優先されるのは被災地の救済だとするならば、同時に経済を衰退させることはあの方々を見殺しにするのと同意語だと思います。
◆アメリカの排ガス規制のマスキー法に堪えて日本企業は伸びた。だから節電もできる
そもそもマスキー法は1970年に制定されましたが、それでも1975年までと5年の猶予がありました。いますぐどうしろというめちゃくちゃな決定ではありません。そして実際には不可能だったので1974年に廃案になっています。マスキー法のレベルに実際に達したのは1995年と言われており、技 術開発には25年を有しました。私が言うように、原発も同じだと言うことです。この期間に次の技術を開発するということなので、まさにマスキー法とわたしの意見が一致しています。
◆原発を放置すると日本が死ぬ。誰も住めなくなる
ヒステリックに原発反対の人がこれを言う度に、農業や漁業がどれだけ被害を受けるのか、考えた方が良いと思います。いまでは漁業者まで「海が死ぬ」と言ってます。絶対に死なないので安心してください。
放射能が怖いのは絶対的な毒性ではなく、増幅される恐怖心と思い込みです。
チェルノブイリの時は、ドイツにも イタリアにも放射能が降り注ぎました。ドイツ在住の人によると、降った放射能は通常の1000倍ということですので、福島原発の数キロ圏内と同じ。スーパーで買ってきた食品にガイガーカウンター当てると振り切れたそうです。しかし結果は誰も死ななかったし、健康被害もでてません。当時の恐怖心は凄かった と言っています。1000キロ離れているのに放射能がガンガン来るわけですから。
わたしの小学校時代は中国が大気圏内核実験を繰り返し、いまの数千倍のストロンチウムが降り注いでいました。ハゲになるから雨の日は帽子をかぶれと言われました。中国は40数回も核実験したので日本どころではないはずですが、人口が爆増して一人っ子政策です。
海の汚染も全く心配ないです。SFJが調査したデータにもあるとおり、放射能はほとんど検出されていません。ソ連は日本海と北極海に放射能満タンの使用済み原子炉を処理に困って20数基捨てましたが、放射能は検出されません。メルトダウンや爆発して沈んだ原潜も多数あります。核兵器は34個も沈ん でいますが、放射能は出てません。空中に拡散した放射能は雨で地上に落ちて地上の表面に濃縮されますが、海水中の物は理論的に拡散するからです。福島から 東京までの海水量はざっと計算しても数百兆トンはあり、仮に通常の10万倍の放射能の水10万トンを放出しても割り算したら誤差程度に薄まってしまいま す。シンナー一気飲みしたら血を吐いて死ぬが、プールにスポイトで一滴落としたらどうなるかと同じ。 まあ別に青酸カリでもいいんですが。
茨城沖のイカナゴから出た放射能は、一年間毎日バケツに二杯ずつお腹いっぱいイカナゴ食べ続けると、ガンになる確率が数十年後に0.0何%くらいか上がる程度です。毎日イカナゴをバケツに二杯!! 食えますか? こんなことかくと、強硬な反対派の人は「長期に少量ずつ被爆したデータがないから危険だ」と言いますが、それなら自動車の排気ガスを50年吸ったデータだって無いです。モータリーゼーションが日本に訪れたのは80年代以降ですし。無いデータを元に論議してもしかたないです。
◆止めるのが先か、地震と津波対策が先か
原発をいま停止しても冷却に数十年かかります。止めれば良いのかといえばそんなことないんです。この間に地震が来たらいまの4号機、5号機と同じこと。 だったらとりあえず耐震改善と予備電源強化と津波防護壁は、止める止めないの論議の前に絶対必要です。いますぐ止めようが、5年後だろうが、完全停止には50年規模でかかるのでたいした差は無いとわたしは思ってます。優先順位は止めることではなくて地震と津波に対する防御です。
しかし大きな津波防護壁を作るだけで数千億かかるらしいです
運用する物に対してはお金を投資するのは東電も株式会社ですから、これだけ大きな投資は株主の了承がいりますが、不可能ではないはず。
しかし停止したものにたいして、それだけ投資できるのか・・
だれがそれを払うのか?
日本経済が破綻したらそんなん払えない。
一番懸念する最も悪い事態は・・・
1 原発止めた
2 東電破綻、日本経済も破綻
3 止めたのは良いけど金がないから危険なまま原発放置
4 疲弊しきった日本に追加で大地震&津波来襲
ではないかと私は思います。
こんなこと書くと「なぜ原発を援護するのか」みたいに決めつけられそうで怖いのですが、私が言ってるのは
1 日本全部の原発を廃止しないでいれば、次に地震がきたときに大爆発して日本が死に絶える
2 原発をいますぐ全廃止して失業者が溢れ、餓死者が出る
一番しわ寄せが行くのは弱いもの
1の確率と2の確率を比較しているだけなんです。
1の起こる確率も確かにあります。しかし爆発しないで20年過ごせる確率のほうが高いと考えているだけです。 いま30兆円。つまり早急に日本人で働く人間ひとりあたり100万円出す必要があるときに、確率の低いことで190兆円減らして被災地を見殺しにするリスクは、たとえいま原発に反対している社民党が実際に政権を取ったとしてもおかさないと思います。しかしこれかせ研究が進み、2でもいけると分かったらすぐさま原発すべて停止に賛成しますからよろしく。
誰だって原発は怖いです。ないで済むならないでいいけど、代替案がない論議は意味を持ちません。もし原発を全廃止しても弱いものや被災地を見殺しにしないでいい方法があるなら、わたしも原発すべて即時停止に賛成します。だから提案してください。ただし犬吠埼の風力発電ですべてをまかなえるというバカガセは止めてください。→そのガセの本当の元ネタはこちら
ところで、
放射能が大地や海を殺すといってる人は、なぜ火力発電に反対しないのでしょうか。去年のメキシコ湾原油流出事故では500万バレルの原油が200 キロに渡って流出し、11人が死にました。まだ流出は続いています。原油ももの凄い発がん性物質です。中和剤も凄い発がん性があると言われています。放射能とどこが違うのでしょうか。中国と争って開発している海底油田とガス田で同じ事故が起こらない保証はありますか? なので基本的にはわたしは火力発電にも反対です。
先日の新聞で、バッドタイミングで「北半球のオゾンホールが過去最高の空前の大きさ」という記事が出ました。今年の冬の寒さも実は地球温暖化の影響だったそうです。ことしの夏の紫外線は去年の2倍だそうです。
こ・・こわ!!
こんにちは。
タバコの害や火力発電の大気汚染があるから、
原発に反対するのがナンセンスだという人がいますね。
それならば、世の中の銀行強盗や万引き犯を捕まえないうちは、
泥棒や詐欺を捕まえるのもナンセンスだという理屈になるでしょう。
原発に反対するのはナンセンスじゃないと思います。
将来の大きなリスクを回避するということでは正しいです
タバコとの比較は、そういう意味ではなく・・・
放射能もタバコも同様に強い発がん性物質であるのに、どうして放射能だけを特別視するのか、いう比喩じゃないでしょうか。
なので健康被害を与える原発に反対するなら、タバコや自動車や火力発電にも反対しないのか、ということだと思います。
つまり詐欺だけを捕まえれば良いという論議ではなく、みんな捕まえなくちゃいけないのでは?
詐欺だけが悪人じゃないでしょう、ということじゃないでしょうか