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ソーシャルで「匿名」「実名」論は延々と繰り返されてきたが、現在ではTwitterでもフォロワーが多いのは実名またはペンネーム(はあちゅうみたいなの)になってきて、Facebookは実名でないと垢BANされ、Instagramは実名顔出しでないとそもそもフォロワーがつかないという時代になってきました。
ただ、Twitterは匿名が多いため、荒れやすく、だからこそ「匿名」にして身を守りたいとい人も多いだろう。netgeekみたいなのが、こちらが実名ならいろいろググってネタを探して攻撃しやすいということもありますね。
だが、本日のエントリーなのであるが
身を守る匿名と攻撃するための匿名は別もの
ということが混同されている気がします。本日はその話です。
ちなみにnetgeekは自分の記事で「自分の情報を隠しているのは身の危険を感じるため」と書いており、誹謗中傷した相手が脅迫受けて身の危険を感じるのはOKで、それを書いた自分が感じるのはダメという、まさに噴飯物の論理を展開している。大学出てるわけで、これを本気で言っているとしたらどうなのよと。
なぜnetgeek事件にマスコミはここまで反応しているのか
たくさんの取材を受けました。記者のみなさん、同じように感じています。
まず、「マスコミもガセ流してるんだから、netgeekとかわらん」とソーシャルで言ってるヤツ。全然違うだろ。
マスコミは逆襲されるリスクを冒す
という点で大きく異なる。朝日新聞は慰安婦フェイク報道で大きく部数を落とした。文春砲も誤報で訴えられたことが再三ある。
「リスクを恐れず、訴訟で負けない記事を作る」週刊文春・新谷編集長に聞く(上)弁護士ドットコム
編集長になったばかりのころは、以前の感覚でやっていたので、次々に裁判を起こされて、かなり苦戦を強いられました。今までなら勝っただろうと思うような裁判で負けたりすることもあり、どこがダメだったのかを分析してきました。その結果、徐々に脇が固まり、最近は随分負けなくなっています。特に最近多いのは、我々が『勝訴的な和解』と呼んでいるものです。こちら側の謝罪なし、賠償金なしで、相手が裁判を取り下げるパターンです」
ーー訴訟対策にはどう取り組んでいるんですか?
「おそらく読者のみなさんが思っているよりも、しっかり証拠固めをしていると思います。噂レベル、推測レベルで書くようなことは決してせず、事実であることの裏付けや、事実と信じるに足りる『相当の理由』を入念に調べています。
それでも訴訟を起こされます。マスコミは常にこうしたリスクを負っている。ライターが勝手に書きましたでは通用しない。最後に責任を負うのはその会社自体であり、だからこそ裏付けの取材を行う。スポーツ新聞でさえ、掲載前には一応、本人のコメントはもらいます。
しかしnetgeekは一切の取材をせず、ネットから適当に持ってきた情報(間違いや意図的にねじ曲げることも多々ある)で組み立てて、被害者を炎上させてきた。しかも自分の情報は隠し通して訴訟を免れようとしてきた。
記者会見の時に弁護団の野間弁護士が主張されていたが、これを
損害の公平な分担
というそうです。
「損害の公平な分担」は、民法の損害賠償請求の立法趣旨で、結果責任を否定し、過失がある場合に限定し、かつ損害の範囲を予測可能性がある範囲に限定する理由とされます。その心は、相互に立場が入れ替わる可能性があるのだから、責任の範囲を限定すべき、という話です。製造物責任における無過失責任や公害の因果関係における立証責任と転換は、相互入れ替わりの可能性がない、という前提があるためです。
匿名で他人を誹謗中傷したり、罵声を浴びせたり、事実と異なることを公開するのは「安全な場所から石を投げる」に等しく、非常に卑怯な行動であるといえる。だからこそマスコミは、netgeekが「報道の自由」という言葉を振りかざして自分はメディアであると主張することにいらだちを感じるわけだ。報道の自由には、それが間違ってたら負う責任があるわけで、「自由」には「責任」が必ず付帯するわけです。
匿名で一般人の名誉毀損をするブログもnetgeekと同じ
わたしも含め、いろいろな人が匿名のブログで悪口を書かれて困っている。多くは妬みやそねみからくる「投影」という真理だ。
自分は匿名で実名の相手を誹謗中するわけなので、「損害の公平な分担」にならず、面と向かってはいえないような口汚い言葉で罵るわけですね。もちろん相手が政治家などの公人であったり(それでもフェイクはダメで判例はたくさんあります)、犯罪を告発するような場合は内容に「公共性」があるので認められる場合もあるが、利害関係もないブログ書いてたりソーシャルやってる程度の人を罵詈雑言や犯罪者扱いは認められるわけがない。
自分も政治家やトンデモ商売のことをかなり厳しく書くことがあるが、それでも「訴えられるかもしれない」ということは常に念頭に置いている。それでも数回は「削除しないと訴える」という内容証明が届いた。結局、相手には実際に訴えるには根拠がないので弁護士同士の話し合いで相手の弁護士さんも困ってしまったみたいなことになってそのままである。それでも弁護士費用はかかる。実名でブログでなにかを糾弾するというときは、それなりの覚悟を持って書いてるわけです。
しかし、匿名のブロガーは違う。「損害の公平な分担」は回避しているつもりだから、いくらでも口汚く、事実と異なることも取材もせずに、相手に確認もしないで平気で書ける。中には妙な正義感で「俺が成敗してやった」みたいな上目線のまである。で、自分もnetgeekの裁判までは押さえていたが、とくに酷いものについては法的手段を採ることにした。
まずは警告を送るが、それでも削除しない場合、開示請求を行う。そして得た相手の情報を
このブログで公開します!!
つまりここで被害者と加害者が同じ立場に立ち、「損害の公平な分担」をすることになる。社会的には「匿名で罵詈雑言を書いていた人」という認知がされるわけで、これで互いに平等な立場に立てることになるわけです。弁護士さんにも確認したが、法的には全く問題がないそうです。
それからじっくりと名誉毀損の損害賠償を求めるべく、提訴します。だんだん先例が増えたら匿名の誹謗中傷もなくなっていくでしょう。
まあ、匿名でないとできないようなことをする時点で人間としてどうよということもあり、これはソーシャルでも同様です。いわれのない攻撃から身を守るための匿名と、安全な場所から他人に危害を加えようとする匿名では全く意味が違うって事。
そして、憂さ晴らしにソーシャルやブログで他人の罵詈雑言を書いたりtweetする前には「えっと、これが実名なら同じ事、書けるかな」と考えてからにしたほうがよいということですよ。
そんじゃーねー
で、開示請求(書いた相手を特定する)ってどうすればいいか分からない人はこういう本を