ダイヤモンドでこういう記事がありまして・・・・Yahoo!のトップニュースにもなってました。
「2010年代に入って、オカルトがメインに取り上げられる番組がほぼなくなってしまったのは、視聴者がツッコミを入れながら楽しんでいるという前提で番組を制作することができなくなったからです。虚実曖昧な演出は、ＳＮＳ上での炎上と、それによるスポンサー離れを引き起こしかねません。今は『やらせ』や『偽善』をすごく嫌がる視聴者が、特に若者を中心に多い。エンターテインメントとして受け入れられない状況がネットを介して顕在化したことは、テレビ局も無視できません」
理由として「SNS上の炎上を嫌がるから」ということになってましたが、これはどうも頭をかしげざるを得ない・・・・。
なんのデータも裏付けも、テレビ局の編成部にも取材していない。
まずテレビ局にとって大事なのは視聴率だから、炎上しようがなにしようが視聴率が取れるならやるでしょ。だいいち炎上が恐いなら、番組表に溢れてる「トンデモ健康番組」なんて絶対放送できない。トンデモ科学者の武田先生も出演不可でしょう。いつもSNSでボーボー燃えています。
医療に関して、またまた武田邦彦教授が根拠のないトンデモ話を拡散！！？？
炎上嫌ならトンデモ番組止めるだろう
と思うのだが、花盛りです。ということは炎上が恐いんじゃないよね。視聴率が取れないのが恐いんだよね?
とまあ、この前提をかました上で、わたしならこう分析するよということを解説してみます。
テレビ視聴者の変化はどうなった
まず1990年代といまとで視聴者層にまったく触れずに解説しても意味がないと思うんですよ。
データを分かりやすく一番解析していたのがご存じガベージニュース。
大きく減ったテレビを観る人、高齢者は相変わらず高視聴率だが…(2016年)(最新)
図版お借りします。
まず、テレビは誰が見ているのということであるが、2015年現在
完全に高齢者です
そもそも人口が多い年齢層がこれだけ見ているわけで、ゴールデンタイムが「健康法」「長生き」ばかりになるのはある意味、必然です。コメンテーターも60歳以上ばかりで、日曜の昼間の噂の東京マガジンなんて、MCの森本さんが80歳。女子アナが一番若くて51歳だ。ずらり並ぶコメンテーターはみんな白髪頭です。
男性の年代別変化で言うと
こんな感じで高齢者は横ばいだが、若い層は完全にテレビ離れしているのだ。
では、オカルトブームだった1980年代から1990年代は、いま70歳前後の日本のもっとも多い人口層の団塊の世代は
30歳〜40歳
であった。そして２番目に多いのが団塊ジュニアで、当時は小学生です。つまり小学生の子供がいる家庭が一家団欒でテレビを見ているというのが平均的な1980年代〜90年代の視聴者層だったわけですよ。この人口構成が日本で一番多かった。当時のテレビはこの層に合わせた番組を作っていたわけです。
しかし現在は、この親の世代が70歳以上になってテレビを見続け、段階ジュニア層はかなりテレビ離れした。だから高齢者向けの番組ばかりになっているということです。
オカルトは若年層にしかリーチしない
1980〜1990年代は小学生の子供と親が一緒に楽しめる番組としてオカルトがあったわけです。オカルトはどの年代層が好むのかというと、こちらは博報堂の調査ですが
10代〜20代の若年層
ということができます。聖心女子大の調査分析論文もありました。
全体としては，年齢層が上がるともに不思議現象を娯楽的に楽しむ層が減り，懐疑的にとらえる層が増えることが示唆された。思春期のころには不思議現象がコミュニケーションのツールとして利用されていたが，成長とともに視野が広がり，不思議現象を批判的に見る態度が培われると推測される。
つまり
オカルトは若年層ほど興味がある
と、いうこと。誰が考えても分かる。年食ってスレてきたら、スプーン曲げも超能力も信じなくなる。超能力なんて子供だから「あったらいいなぁ」と思うわけで70過ぎたらそんなの誰も思わない。幽霊だってもうすぐ自分がなる年齢だから(ごめんなさい)恐くもなんともなくなってくる。だいたい70過ぎてスプーン曲げできてもしかたない。肩こりが治せる超能力ならほしい。ww
わたしに「どうしてテレビ局がオカルト番組をなくしたのか」と聞かれたら、
少子高齢化でオカルトに興味ある視聴者激減
のひとことで終わっちゃう。だいたい若年層はテレビなんてみないから、SNSで炎上するわけない!! Twitterでもテレビ番組についてのtweetとかほとんどないぞ。
こういうマーケットデータについての推測は、単なる自分の感想ではなく、データとの付け合わせしないと意味がないと話して本日を終わります。
統計分からない人は漫画だからこれくらい読んでね。評価高いぞ。たぶん漫画だから
