4月23日に3年間介護していた愛犬を亡くし、それから半年。奄美大島、新島、種子島2回と島巡りをしたあと、韓国、そして今回は6年ぶりに30回目くらいのバリに行ってきました。
愛犬を亡くしたあと、うつみたいな状態(重度ストレス反応)が長く続き、仕事もままなりませんでした。顧客数を減らし、新規依頼も辞退してのんびりやってきてやっと戦闘モードが戻って来ました。これからはまたバリバリできますから、新規の依頼もお待ちしてますよ。
で、今回の旅の目的は、もちろんサーフィンと釣りもするけど、高度成長期にあるインドネシアというものを見るのが大きな目的でした。GDPはいろいろな集計方法がありますが、世界銀行のデータではアジア各国はこんな感じです。
日本の人口は10年前から減少していますのでGDPも停滞しています。このグラフは2018年までなので中国も今年は停滞しはじめたはず。インドネシアは今後どうなるかというと2019年はわざと通貨安にして(6年前は1円が80ルピアくらいだったが今回は128ルピア)貿易赤字を抑えているため低迷するはずですが、日本政府の資料ではこういう感じ
自分がバリに行き始めたのは20年くらい前なのでインドネシアのGDPは当時の7倍くらいになっている。ところが日本ではインドネシアにもっているイメージはまだ当時くらいをイメージしている人が多い。しかしもうすぐインドネシア人の介護職員なんて日本に来なくなりますよ。
典型的なのは世帯所得で
この17年で世帯所得(5000US$〜34999US$)の層が67.1%になった。年収105万〜368万円くらいの「日本人だとお金はない〜ややお金はない」と同じくらいが3割です。年収300万位なら日本にもたくさんいるだろう。毎年だいたい5%くらいのインフレ率です。
で、あと10年後の2030年のGDP予測ですが・・・・・プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が2017年発表した購買力平価(PPP)ベースのGDP(国内総生産)の予測額レポートでは(一番上のグラフとは計算方式が異なる)
1位 中国 —— 38兆80億ドル
2位 アメリカ —— 23兆4750億ドル
3位 インド —— 19兆5110億ドル
4位 日本 —— 5兆6060億ドル
5位 インドネシア —— 5兆4240億ドル
と、あと10年でインドネシアのGDPは日本に並ぶと予想されている。15年以内には抜き去ることだろう。つまりインドネシアは高度成長まっただ中ということだ。出生率の推移は日本政府のリリースでは
いなっていて、日本が1.4あたりで人口減に苦しんでいるのにインドネシアは減りつつあるものの、2.36くらいで安定している。老人が少ないので労働人口には困らないのだ。国民の平均年齢は29歳だそうです。日本の平均年齢は50歳弱!!!
経済成長は空港に現れる
20年前のガルーダ・インドネシア航空はJALのボロボロのお下がりの機体で事故も多かった。2007年くらいに航空機事故が相次いだことを覚えている人も多いでしょう。飛行機のシートの仕切りのバーが取れていたり普通でした。ww 何頼んでもオレンジジュースしかこないとかね。しかしいまでは
最新機体のビジネスクラス
これ、和食コース。台湾のチャインエアラインや香港のキャセイ以上のサービスです。SQと張れるんじゃないか。
バリの空港は昔は荷物レーンがふたつしかなく、入国審査に2時間も並ばされたがいまや10分もかからない。日本と同じ指紋認証です。出国の時の金属チェックははアメリカと同じ中に立つとぐるりとバーが回ってチェックするやつで日本のより進んでます。
これが入国の荷物レーン
出国のエリアはこんな・・・・
正直・・・・羽田より立派。ラウンジも3つありました。バリという観光地で首都のジャカルタじゃなくてこのくらい。千歳空港と似たようなものだと思うがこっちのほうが遥かに立派。
今回は日本でこの中華電信(台湾)のSIMを買っていったら普通にローミングで使えました。
速度も4Gでこんなに出た
これとは別に現地の旅行代理店のKLOOKで1枚726円で現地の25days 16GBのSIMカードを3枚予約して空港出口で受け取ってiPadにいれていた。いまテロ対策でパスポートがないと現地SIMが買えなくなっているのです。速度的にはたいして変わらず。
庶民の生活も大きく変わった
インドネシアの経済発展すげー。
女子が画期的に可愛くなった
ラジオが完全にカッコいい音楽DJ
予算3000円くらいの飲食店にフツーにローカル
晩ご飯を居酒屋はひとり単価5000円
車がみんなSUV
お金のないオージー観光客激減— Isseki Nagae/永江一石 (@Isseki3) November 8, 2019
これが迎えに来たサーフガイドの車です。
トヨタ ラッシュ 新型、インドネシアで発表…ダイハツからOEMの小型SUV
ガイドの車はダイハツのテリオスで、トヨタよりサービスと装備が良いらしい。バックモニターや頭上モニター、Bluetoothなどもついていて日本と同じ。20年前はトヨタのケジャンというオンボロが多かったが今はトヨタ、ダイハツ、三菱、マツダばかり。韓国車はほとんどいません。古い車も高く売れるので買い換えが簡単。インフレなのでローンの金利は高い。
しかし1日中
新車ばかりでかなりの渋滞
クルマメーカーも分かっていて、日本のをそのまま持ってきているのは少ない。現地のニーズや好みに合わせて設計し直している。日本では軽で有名なスズキだが、こちらでは中型のミニバンが人気。しかしいまはなんといってもSUVとミニバンの間みたいなデザインに進化しているものが大半です。日本とは違います。
趣味にお金を使うようになった
ビーチは日本のODAで鹿島建設が整備して遊歩道が延びてる。温暖化で水面が上がってかなり浸食されていたので補修工事が凄い。綺麗なビーチ沿いの道で自転車やランニングのローカル・・・・ここはバリか・・・・もう物売りとかマッサージのおばさんはいません。
日本から大量の釣り具を持っていってフルに1日釣りをしました。というか釣りばっかしてた。ww
赤ムツとオナガダイの間みたいな魚(帰国して調べたらオオグチハマダイという高級魚で親戚だった)ですが、バリでは卸しで1キロ1000円以上します。オナガは別にいます。80メートルラインで釣って中華屋さんに持ち込んで蒸して貰ったらめちゃくちゃ美味かった。味は赤ムツ。バリの釣りグループも作りました。
驚いたのは自分の釣り具と同じのがバリでも人気でみんなこれ持ってるの・・・・
で、アウトリガーカヌーで釣り船やってまして・・・・・
こんなところまで1時間半かけて走ります。ポイントにはカヌーがたくさん・・・・で、多くはローカルのお客を乗せているのですが、1日の料金が70万ルピア(5600円)で日本と変わりません・・・・激汗
趣味にこれだけお金を使うということは、生活に余裕がある証拠です。日本で言うと1980年代くらいのイメージかな。そしてこれからバブルを向かえて日本を抜き去っていくのです。
街は昔の屋台などはもうほとんどありません。だってスーパーのほうが安いし安心だから・・・・。スーパーも
ちょいお高いけど、こういう店にもローカルが来ています。
ちなみに20年前は店員さんの給料は日本円で1万円くらいでしたが、いまは最低でも3万円だそうな。もちろんこれは学歴もない人たちで、バリでも大学進学率はかな高く、塾にも通っています。大学を出た人の初任給は5万円以上はあるそうですが、インドネシア大学などの超一流大ですと数年後には日本人の年収を抜くくらい上がります。つまり勉強すればするほど給料が上がるんですよ。頑張れば頑張るだけ給料上がるならみんな頑張るよ。
日本の皆さんにおきましては、ハワイばかりにいかず、「これが高度成長だ」というのを子供に見せる為にもインドネシアやベトナムにぜひ行かれることをお薦めします。わたしは次はベトナムに行こうと思っています。
アジアを馬鹿にしていると10年の単位でぶち抜かれてしまうって話ですよ。日本より経済が良くなったら日本に誰も働きに来なくなるのも確実です。ちなみにインドネシアでなにか商売やるならオートバックスみたいな自動車用品店が最強です。こんなにクルマが売れているのに全く無いんです。バッテリーチャージャーも買えません。200円払って街の修理屋に充電に持っていきます。オートバックス作ったら死ぬほど儲かります。