本日は今年初めてのメルマガの日ですので時間が無く、どうしようかなと思っていましたら私がコンサルしているお医者さんがめちゃくちゃ面白いブログを書きましたので、ネタをパクらせて頂きます。
「Facebook Use Predicts Declines in Subjective Well-Being in Young Adults」(August 14, 2013DOI: 10.1371/journal.pone.0069841)という論文ですが、めちゃくちゃ面白い。よく見つけた。誉めてとらす。語学ができる方はこのように海外論文を見つけて解説すると、他人の褌でアクセスを集めることができるので、ひとつの手法です。
対象は20歳前後の若者。サンプル数が少なく、調査方法もどうなのよとデータとしてはどうなのかという点はさておき、
多くの人がFacebookを使用した後に気分が落ち込んだと回答しています。また、使用頻度が高まれば高まるほど満足度も低下する傾向がありました
ここで思い出すのはこの報道ね
若者の「フェイスブック離れ」が始まった
フェイスブックが迎える「中年の危機」東洋経済オンライン
今年の第3四半期の業績を発表したとき、最高財務責任者(CFO)のデービッド・エバースマンが意外な発言をした。「デーリーユーザー数、特にティーンエージャーの低年齢層の減少」が顕著だというのだ。減ったというのは、おそらく13~14歳のアメリカ人のことで、アカウントを削除するわけではないが、フェイスブックをチェックする頻度が少なくなってきたという話だった。
Facebookが認めた、世界が認めた!!
本人が言ってるんだから間違いないよね・・・
実際わたしのFacebbokページは「オヤジホイホイ」と言われるほどにオヤジ率が高く、ティーンエージャーは薬にしたくてもほとんどいません。
若者がFacebookから離れる理由を掘り下げてみる
さて、それではどうして若年層がFacebookから離脱しているのか、いくつかの理由が考えられる、よく言われるのは「リア充」(リアルの世界が充実してる人)でないとFacebookは投稿することもないし、他人の幸せは見ていて辛い、なので若年層は厳しいっていうことだが同様のことをこの記事でも指摘している。
普及型SNSは「おとりソーシャルメディア」とも呼べると、ジューゲンソンは指摘した。ウェブ上にその人が存在するということだけを示すような、常設の人名録に等しいと。だからこそスナップチャットのほか、ツイッター、タンブラー、ピンタレスト、ヴァインなどの新しい投稿アプリが、とりわけ10代のユーザーの間に定着することにもなるのだろう。
「人名録」に掲載されるキャリアも無いので若年層には辛いということらしい。が、そこから先が日本と違っている。米国では他の投稿アプリに走るが、日本のティーンエージャーはバカッター除くとそこまで投稿(自己表現)に対する欲求は無い。いや、バカッターも実は不特定多数に知らしめたいわけではなく、馬鹿ゆえにネットというものを理解できず、友人だけに投稿するつもりで世界に発信してるんだけだ。「単にだらだら仲の良い友人とだけしゃべくりたい」という欲求を満たすのはLINE。投稿アプリを経過せず一気に身内のLINEに来たように見える。LINEが欧米では無くてまずは中近東とかアジアでブームになったのは同じような理由じゃないの?と推測(あくまで推測)。
ここらは日本と米国の教育のあり方による部分が大きいと思う。米国では「個性重視」であり、高等教育ではディベートで自分の意見を通すやり方を中心に学ぶ。日本と言えば「他人と違うのは悪」という価値観がまだかなり色濃く残り、制服や髪型も規制される。丸刈り強制の高校野球がその典型だと思う。だから茶髪にロン毛OKのサッカーに人気を奪われるわけ。
その中では「自分の意見を大声で言う」というのは変わり者であり、かくいう自分も学生時代はかなり浮いてました。いや、人気ブロガーとかジャーナリストなんてみんな浮きまくってた人ばかりだったのではないかと断言できる。社会に出ても半沢直樹ばりの金融業界やお役所、そして元お役所系の企業などでは同様に大声で自分の考えを言うと組織になじめない。そんなわけでFacebookには社会に出て一定の年月が経過して、「好きなこと言って誰になんと思われようが殺されるわけじゃないし」と考える年齢層が中心となってくるわけです。
情報収集源としてのFacebook
もう一つ言えるのが、「なんのためにソーシャルやってるの」ということ。社会に出てあるレベルの仕事に就けば、「情報」というものを欲するわけで、そのためにはソーシャルはとっても使えるのだが、若年層は情報収集に興味が無い(自分が好きな芸能人ネタとかは別)。
前にこんなエントリー書いた
新聞はいま、誰が読んでいるのか
年齢層 1995年 2010年
10代男性 14% 7% ▼7%
20代男性 32% 13% ▼20%
30代男性 55% 23% ▼32%
40代男性 67% 41% ▼26%
50代男性 74% 49% ▼25%
60代男性 77% 68% ▼9%
逆に
70代男性 73% 78% △5%
新聞はいまや完全に爺メディア。主な読者は60代〜70代の男性!。ティーンエージャーで新聞読むのは7%しかいない。50代以上はソーシャルなんてやらなくても新聞などの従来メディアから情報収集をしているが、ティーンエージャーになるとおそらくどこからも収集してないわけで、「今の若者は本当になにも知らない」という具合に言われちゃうわけだ。
そんなわけで、「情報収集学」みたいな3年前まであり得なかった講座を売り物にする大学とかカルチャースクールが出てきてもおかしくないと思います。なんなら講師やります(嘘)。
ではメルマガ書きますので・・・