自分自身音楽は別に好きでもないので、無知っぽい内容のエントリーですみませんと、最初に謝っておきます。
半年くらい前に、昔の友人の事務所に行ったのであるが、彼は名だたる日本のロックアーチストのCDジャケットを総なめでデザインしている。印税契約なので昔はブイブイだったらしく(後日間違いと判明)、玄関にはゴールドディスクの山。が、いまは推して知るべしらしい(ごめん)。
そんな今。バンドの収入源は音楽の印税よりライブのチケットの売り上げと、グッズの販売でやってるらしい。韓流がもてはやされるのは、追っかけという存在があってライブで満員にできるからだろう。
少女時代をWikiで見たら
「2011年6月には日本1stアルバム『GIRLS’ GENERATION』で初週約23.2万枚を売り上げ、グループ初となるオリコンウィークリーチャート1位を獲得した。このアルバムは同じ韓国出身でSMエンターテインメントの先輩でもあるBoAが 『LISTEN TO MY HEART』(2002年3/25付)で記録した初週売上23.1万枚を9年3ヶ月ぶりに上回り、海外アーティストのデビューアルバムとして歴代最高の初週売り上げ枚数となった。2012年1月8日までの売り上げがオリコン集計で76万枚以上となっており、韓国のグループの音楽ソフトで史上最高の売り上げとなっている(ソロ歌手を含めても、CD全盛時代に活躍したBoAのアルバムを除けば、韓国の歌手として最高の売り上げ数である)」とあった。
76万枚って一件凄そうだが、90年代は当たったというと1000万枚以上とかだったそうだから、全く次元が違うのだ。いまの音楽界でやっと食えるのは昔から名前が通っていて、固定したファンがいて、武道館を満員にできるクラスだけ、とか。
音楽業界が衰退したのは、ファイル交換サイトにより違法ダウンロードが増えた、データ配信が増えた、いまの若者は金がないまで、いろいろな理由で語られることが多いのだが、彼曰く
YouTubeのせいです
という。自分もその通りだと思う。今の若い子は音質とかはさほど気にしない。そもそも楽曲自体が音だけでは無く映像とセットとして認識されており、CDを買っても意味が無いものになっているわけである。CD買うくらいならYouTubeで映像付きで楽しんだ方がいいし、しかもタダだ。YouTubeFireはサービス停止になってYouTubeからファイルダウンロードできなくなったが、スマホやiOSのアプリ使えば簡単にダウンロードできて自分のスマホに落として映像付きで楽しめる。繰り返すけど、しかもタダだ。
↓ これとか・・
そもそも音楽業界はネットでの動画配信が始まったとき、それをPRに利用した。懐かしいRealAudio使って貧弱な回線で配信し、テレビではMTVでがんがん映像を流した。宇多田ヒカルもそれで売れた。が、音楽は音だけではなく、映像が付いてナンボになってしまった。で、CDが売れなくなった。そこにYouTubeでだめ押しというわけです。
YouTubeに違法に上げられる音楽動画にも広告が入っていてGoogleの売り上げになっている。YouTubeの売り上げだけで10億ドル(800億円だ!!)あるのだが、このうちの多くはそもそもアーチストや音楽業界にはいるべきものだ。アメリカは中国に対し、「他人の著作権で金を稼ぐ泥棒だ」と言うが、中国も言い返したらいい。
「アメリカの主たる企業であるGoogleだって人の著作権で金儲けしているじゃないか」と。
が、いまや音楽業界のプロモーションはYouTube無しでは成り立たないし、世界の音楽業界が一致団結してGoogleに対して訴訟を起こそうものなら、逆に世界中のユーザーから「既得権益を守る音楽業界」として総スカンを食うだろう。こうなったのは音楽業界にもめちゃくちゃ責任がある。母屋を貸してひさしを取られるまで放置しっぱなしで、いまとなっては手が付けられないからだ。ちょうど、経費削減のためにDTPを推し進めた出版業界が電子書籍に泣くみたいなものだ。あ、ちょっと違うかも。
では、どうやったらYouTubeに勝てるのか、無責任に考えてみた。
1 音楽は映像と音セットでナンボと考え方を改める
この間、通常のCDではなくジャニーズ史上初めて、自分的に全然興味の無い(あったら逆に変だし)グループ「A.B.C-Z」というのがDVDでデビューしたらしいが、これも当然だしょう。だってジャニーズですよ。CDで音だけ聞いても歌が上手いわけじゃない。どう考えてもダンスとセットでしょう。ま、これは韓流も同じですけどね。
問題なのは、これが「初めて」ってことだ。とっくにやるべきじゃないの? YouTubeより家の50インチ大画面で見たい人だって多いだろう。特に去年は大画面テレビがあんなに売れたわけだし。
初回限定版にはDVDがオマケについてるものもあるが・・そもそもCDがいらないからCDがオマケでいいんじゃないか。が、いくらするんだ・・と見たら
ちょっとばかし、高くない??
気持ちはわかるが、こんなに払うんならYouTubeでタダで見ますよ。多少画像は粗くても・・。このあたり、需要と価格のバランス感が全然無い気がする。どうなんでしょ。980円くらいだったらかなり売れるんじゃ無いかと思ったりする。
2 映像無しの音楽を突き通す
ニール・ヤングみたいに、「アーチストにルックスを求めるのは邪道だ(みたいな感じでしたっけ?)」と言い放ち、映像無しで音だけで売れるアーチストを育てる。あえて、音のみ!! 原点に戻る。
3 YouTubeでは表現できない3D映像で作る
映画界が3Dに夢中なのは家で見ても3Dに見えないから映画館に行くだろうってことだと思うが、音楽も同様に3Dで作る。アーチストが目の前に飛び出して踊ってくれたらそれはそれで大迫力。が・・・家のテレビが3Dテレビじゃないとダメなの? よくわからんけど・・・汗
4 いっそのこと、違法ダウンロードを容認してかわりに著作権料徴収
これが一番手っ取り早いと思うのですが、どうでしょう
「YouTubeに初の音楽著作権包括許諾・JRC スピッツやラルクもOK」というニュースがずいぶん昔にあったが、「YouTubeのミュージックビデオへのアクセスが遮断、著作権者とライセンス料の交渉が折り合わず」というのもあり、なにがなんだかわかりません。
だったらいっそのこと、ユーザーがアップする楽曲、すべてを認めてしまって、再生回数一回あたりで印税請求する。これ、追跡して計算するロボットは、なんらかの技術で作れそうな気もするが、いかがでしょう。で、額が莫大になったらYouTube側で動画を削除するだかもしれないが、逆にニコニコ払ってくれるかもしれない。よくわかんないけど、手っ取り早い気がするんだが・・・。
5 爆増するお年寄りのためにこんな商品は?
だいたい田舎のジーさん、バーさんはいまだに8トラックだ! パソコンもないからiPodなんて使えないし、そもそも使えるわけ無い。CDラジカセだって使えないくらいだ。そんなバーちゃんにはこういうのはどうでしょう。
3.99ドルで売ってる中国製のイヤホン付きMP3プレイヤー。これに別売りでメモリーカードに入れた「美空ひばり全集」とか「橋幸夫全集」を用意。バーちゃんはカード買って差し込むだけで音楽が聴ける。カードはお安くしてあげてください。ジャケットもいらないです。ただ、大きい字でタイトルは書いてあげてね。これからの高齢化社会、高齢者の間でブームになりますよ。みんな幸せになります。 高齢者向きの日本直販のサイトにもないので市場にはあるように思えませんが・・
ま、このままですと、日本(世界のことはよくしらない)の音楽は、昔のビッグネームのバンドの再結成と、懐メロの焼き直しばっかりになります。あとはAKBみたいな企画物です。っていうかすでになってます。タコが自分の足食ってるような物で、このままでは音楽が無くなります。みなさん、人ごとだと思わずにみんなで考えましょう。私的には6がお薦めです。
※6がないじゃん、というお問い合わせいただきました。すいません。ギャグですってば!
こんにちは。いつも楽しく拝見しています。
しゃかりきになってコメントするほどでもないのですが、
>だいたい田舎のジーさん、バーさんはいまだに8トラックだ! パソコンもないから>iPodなんて使えないし、そもそも使えるわけ無い。CDラジカセだって使えないくら>いだ。
ここの認識はどうかなと、思いました。
すくなくともウチの近辺(20万地方都市の郊外)では、爺さん婆さんは音楽は全く聴かないか、消費(カラオケ喫茶で)かのどちらかしか無いようです。
聴かない人にとっては、電子書籍に関するエントリーと同じで、どんな機材を持ってきても聴かない。
で、カラオケ喫茶で消費するグループはどうやって消費するかというと、CDラジカセ(使える)でカセットテープに録音したものをダビング貸し借りして、歌を覚えるのです。歌詞カードは、家かコンビニのコピー機で複写。
適度に難易度の高い楽曲を、覚えて覚えて、カラオケ喫茶にハンディテレコを持ち込んで自分の声を録音。それをまた家で聴いて反省する(笑)。
そういう生態が実際あるようですヨ。
貸し借りされちゃあ売れないですよね~(~_~;。
で、ウチの母には、ハンディテレコが壊れたときに私がソニーのICレコーダ(ピンク色でお気に入り)をプレゼントしたので、カラオケ喫茶でのICレコユーザー第一号になったようです(今は他にも持っている人が一人か二人はいるらしい)。
(カラオケ喫茶ではハンドルネームみたいな名前を名乗っているらしい(^^; )。このあたりのコミュニティー生態はもっと研究が必要(笑))
で、覚えるためには現在では私のお下がりの初代iPadを家の中で無線LANで使ってYoutubeで歌を覚えています(ああっ、やっぱり音楽が売れないことにはYoutubeが関係していた!)
絵が出るからCDやカセットテープで学習するのとは全然違うと言っております。
まぁこういった「息子がハード・ソフト環境を提供」みたいなケースはまだあまり多くないと思いますが、
・演歌業界は、適度に難しい「覚えたくなる曲」を出すべきだ(「海賊が~」とか「恋愛行進曲」では全然ダメ)
・ICレコーダー業界はオバちゃんたちのカセットテープ置き換え市場を狙うべきだ(笑)。
・アップルは、演歌歌手水森かおりの大写しから引いていくとiPad2になって、それをヘッドフォンで楽しんでいるオバチャンが映っているようなCMを作るべきだ(笑)。
…などと日頃感じます。
まぁご参考まで。です。失礼しました。
ふ、深いです。
全然関係ないですが、何で演歌って海ものばっかりなんでしょうかね。
米はよ〜、みたいな演歌作れば農村にもいけると思んですけどね