保育所も利用する児童も増えているのに待機児童が増えているのはなぜか。そして沖縄の待機児童率が異常!

2016年1月22日

先日、また

待機児童が増えたのは「働く母」が増えたからじゃない! 白熱の質疑応答で暴かれた安倍総理の「ウソ」

という左巻きの元官僚の古賀さんの記事見まして、人の手柄を自分のように書くなってことと、よく全力で悪意でウソとか決めつけられるよなあと思いましたので、本日はこの件にして検証したいと思います。
まず、待機児童は確かに増えています。厚生労働省のレポートからグラフ借ります。

まず・・・全国には「待機児童ってなにさ」という人も多いはず。というのは
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コレ見たら分かりますが、東京、埼玉、千葉、大阪、沖縄の5県。特に東京が壊滅的です。東京だけで日本の待機児童の34%を占めます。人口比では10.5%なのに待機児童の数はめちゃくちゃ多いのです。この5県の待機児童は全国の62.6%を占めるので、待機児童の問題はこの5県の問題と言えます。で、その中でも沖縄は異様で、日本の人口の1.1%しかいないのに、待機児童は日本全体の11.1%を占めます。

東京都に次いで待機児童数が多いのは沖縄!!!

が、実は古賀氏は全くいいことは言わないで一方的に嘘つき安倍呼ばわりしてますが、日本の保育所に入ってる児童数はここ数年でかなり増えました。

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保育所爆増でしょ。

コレに伴い利用児童数も増えています。
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しかし・・・こんなに利用児童数が増えているのに、そして少子化は全然改善されていないのに、待機児童数も増えているのです。いったん改善されたけど27年に1800人の増加。
※追記 いったん改善されたので「じゃあわたしも預けよう」という人が増えた結果という説もいただきました。これけっこう濃厚系かも。
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普通に考えると「これは働くお母さんが増えたので、預けたい児童数も増えたんだな」と思うわけで、安倍さんはそう回答してしまったわけですね。たぶん厚生労働省の役人が回答を作ったわけだ。ところが民主党の山尾議員がいい仕事しまして

「しかも、(25歳から44歳の働く女性の数が)2014年から15年にかけては、減っているんです。2014年は1141万、2015年は1131万。この6年で、下が大体1129万人、上が1141万人。この間で大体横ばい状態なんです。25歳から44歳というのは、保育園に子どもを預けている大体ママの年齢層なんです。そこは女性の就業者数はほとんど増減がないんです。だから待機児童の増減とは、どう考えても原因と結果の関係にならないんです。総理いかがですか」

と質問して総理とかびっくり。これを古賀氏は「嘘つき」とか言ってるわけですが、じゃあお前はなんで保育所も、利用児童も増えたのに、待機児童が増えたと考えるか言ってみろ、という感じです。人の悪口だけいうのは簡単だよね

自分が予想する原因はコレだ

こちらで予測している方がいました。

『保育所は増加・待機児童も増加』という怪奇現象の理由 〜 政府にとって好都合な数字ではダメ

この方の意見は「待機児童数の数字自体がきちんとしてない」というもの。実際はもっといるのに、厚生労働省が隠しているからという感じです。まあ厚生労働省ならやりそうですが・・・ここは証明のしようがない。

で、わたしも仮説を立てました。専門家ではないので、あくまで官公庁のリリースからの推測ですが・・・
まず、待機児童がめちゃくちゃに多いのは東京と沖縄。この2県の数字が全体に大きく影響するわけですね。全国のお母さんの就職率で言っても仕方ないの。全国はもともと待機児童がいない県もたくさんあるわけだからさ。

で、沖縄県のリリースを見ますと
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未認可の保育所が激減して、その割に認可保育所が増えてません。結果・・・

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入所児童数は毎年1000〜1500人ずつ増えているのに。待機児童数は減らないという・・・これは平成24年までしか発表されてないのでここ3年が不明です。
沖縄は少子化には関係なく出生率2.0をキープ。世帯収入は日本最低です。お母さんも働きたいはずだ。核家族化は東京までは進んでおらず、預けられるものなら預けたいが、親族全体で面倒見ているというのが多いのではないでしょうか。

そして、沖縄では女性の失業率が大きく低下しています。インバウンドとかの影響でサービス業の求人ニーズが高まってきていると思うんですが、どうでしょう。仮にこのデータのあと3年でインバウンドによる観光産業が伸びてお母さんたちが働き始めたら、待機児童は一気に増えますよね。
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この基調で女性の失業率ががっつんがっつん下がっていて働きたい人が増えていても、保育施設が増えなければ待機児童数はどんどん増えて当たり前ですよね。ただしここ3年のデータが出てこないので全く推測の域を出ない。もしかしたら沖縄以外のワースト5県で待機率が増えていないかどなたか精査してください。わたくし、ちょっと時間が・・・

一応、東京はどうかというと

都内における平成27年4月1日現在の保育サービス利用状況等がまとまりましたのでお知らせします。保育サービス利用児童数は、12,602人増の247,513人となりました。就学前児童人口や保育所等利用申込率(就学前児童人口に占める保育所等利用申込者数の割合。昨年までの保育所入所申込率に該当。)は増加したものの、待機児童数は7,814人となり、昨年から858人減少しました。

10数%の減少です

これ以上のデータを集めていられないのでほんの推測ですが、日本全体の待機児童数とか女性の社会進出で考えても仕方ないんです。待機児童数ゼロのたくさんの県のお母さんの就業率も入ってしまうので、どこが論点が見えなくなります。全体のデータの中で大きなシェアを占める東京、埼玉、千葉、大阪、沖縄の5県、その中でも東京と沖縄の推移がほかの全部を合わせたより全体に影響する比率が高いからです。極端な話、ワースト5県の待機児童が増えれば他県でいくら減らしても全体としては増えてしまいます。

そして、沖縄の待機児童はやっぱりなんとかしないと比率が高すぎます。絶対数じゃなくて世帯当たりの数が半端ないです。沖縄の生活保護率も下がるでしょう。日本で子供の出生率が一番高いのに、この扱いはひどい。

安倍さんにおきましては、前日の質問にしっかり答えるためにも、待機児童数の推移を県別に出して、どの県に問題があるのか、そしてどの県の女性の就業率がどう変わっているのか、きちんと調べて答弁して頂きたいものですなぁ・・・というか、民主党の議員さんも、アラを付くだけじゃなくて、具体的に原点を突き止めて、「こうすれば解決できます」ってきちんと提案してほしいものです。

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