やっと被災地も少しは落ち着いて物資も回り始めたようですが・・・
今回特にクローズアップされたことがあると思うんです。
避難所間の「格差」は、1995年の阪神大震災でも問題となり、内閣府が2000年にまとめた「教訓情報」には、「地震発生後4日~3週間」の問題点として避難所格差を挙げた。主な要因と指摘されたのは(1)行政にとって自主避難所の把握が困難(2)マスコミ報道の偏り(3)交通アクセスの途絶-の三つだ。
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ただ、阪神大震災時と比べ、大きな違いはフェイスブックなど会員制交流サイト(SNS)を使い、個人が全国に「窮状」を発信できることだ。自主避難所となった熊本市の県立高校では、避難者が「公共の物資が一切届きません」「絶望します」と発信すると、福岡や大阪から支援物資が続々と集まった。
3.11の時でも、屋上に取り残された数百人の中の一人の方がヨーロッパにいる息子さんに連絡し、息子さんがTwitterにに投稿して猪瀬都知事が都のレスキューのヘリを救助に差し向けたという記憶があるのだが、そのときも数百人もいるのにほかの方々はソーシャルに投稿したりしなかったののかなと思ったわけですが・・
東京にいると、あたかもみんなスマートフォンを使っていると考えがちだが、2011年の頃はどうだったのだろう・・日系ビジネスコンサルティングのページに表がありました。ネットの調査ではなくて実態に即した形になっている。現実には日本の状況ってこうなのです。
これによると、2011年の少なくとも1台はスマートフォンを利用していると回答した人の比率(利用率)は、全回答者のたった17.8%しかおらず、普及率はたったの9.5%であった。しかもこれは全国です。
これなら3.11当時に東北の母集団100人の中にスマートフォンを持っている人が数人しかいなくてもしかたなかった。
じゃあ2015年はどうなのかというと、少なくとも1台はスマートフォンを利用していると回答した人の比率(利用率)は、全回答者の61.0%(普及率はやっと47.7%)。レポートにあるとおり、性年代別では10歳代、20歳代では80%以上がスマートフォンなわけだが、全体では61%ということは逆に高齢者はまだほとんどがガラケーということになる。
また、当然ながら地域性も当然あり、都市部にはスマートフォンの利用者が多いことが容易に想像できるが、地方で高齢者となると、そもそも携帯端末はもっていないか、もっていても古いガラケーということになってしまう。スマートフォン側ではメール文化は廃れつつあることを考えると、ガラケーの持ち主はほぼ音声通話しか使ってないんじゃないかと思います。
どんどん広がる情報格差
ところが、この5年でITを利用した情報の伝達はますます重要になってきた。地方の自治体だって恒常的にWebで情報を発信しているし、避難経路や避難所の案内も適時更新している。今回の震災でもネットが非常に有効な連絡手段となったわけだが、5年前から変わらずガラケーを使っている方達にとっては、ギャップはさらに深まってしまった。というのは、ネットを使える人たちの声が大きくなったため、その陰にすっぽりと隠れる形になってしまっているからです。
上記の避難所格差の問題にしても、「ここに何人が避難しているので助けてください」という発信ができない。ガラケーでもできるじゃんと思うかもしれないが、震災直後は音声通話がかかりづらいし、それよりもなにも、市役所とか防災の緊急電話を避難した先でどうやって調べると言うんだ? 電話帳も市役所からのプリントもなにもないんだよ。検索ができない(というより検索なんてしたことがない)ガラケーの限界がここだと思います。
自分、一番の心配が、東京がマジで震災に襲われたらどうしようかってこと。渋谷区が震源地なら
××に閉じ込められた、助けて〜
とか
早く食糧回せ
みたいな投稿が、TwitterやらFacebooやらに数千万の勢いで溢れることは明確。救助隊もいったいどこから手を付けて分からないくらいの情報量になるのは間違いないし、中には自治体のサイトをハックして(簡単そうだし)自分の救助順位を上げようとするヤツも絶対出そう。www
TwitterもFacebookも投稿多すぎて落ちるんじゃないか・・・・
格差を埋めるのはどうしたらいい
情報格差があるって大変だということをいうのは簡単だ。新聞や雑誌だとだいたいここで終わってるわけですが、どうしたらいいのかを考えるのは自治体であったり、お子さんや孫の役目だと思うんですよ。
そもそもITリテラシーの低い方たちって、年を取って低くなったわけじゃない。若いときから低かったわけ。で、「もう年だからわかんねぇ」というけど、年だからわかんないんじゃなくて、前から分からなかったし、だいたいが面倒くさいと思っていらっしゃる。田舎のヤンキーも50年したら同じになっちゃうわけだけど・・・・。
が、今回でもわかったように「死に直結する」わけですよ。生きるか死ぬかというときに「面倒だ」とか言われても困る。まずは地方自治体の職員から無理矢理にでもやってもらうべきじゃないかな。地方公務員にはもう強制的にスマトーフォンを所持させ、使い方から教え、いざというときに情報収集力の低い人たちを誘導してもらうような役割を負ってもらうべきです。それを嫌がるような人は「公僕」という意識が欠如しているわけだから適性がないと見なす。
田舎にご両親がいるならこれくらいしてあげても・・
田舎にご両親がいて、「よくわかんないしお金もないから」ということでいまだガラケーならば、母の日にちょっとお金出して役安スマホでも買ってあげればいいじゃないか。ホーム画面には緊急時にアクセスすべきサイトのショートカットを並べておいてあげる。あとはマップとか、緊急時の連絡先も入れてあげる。それと本人の位置確認をOnね。
SIMは自分のお金でMVNOでも入れてあげれば良い。月額1000円以下くらいのデータ専用でも十分でしょう。これで両親とLINEを始める。通話もLINEでするようにする。全部セットアップして、あとは使うだけの状態にして、田舎に帰って1日使い方を丁寧に教えてあげる。これだけでいざというときにご両親の命が助かるかもしれないんだから、安いものでしょう。教える担当は孫のほうが喧嘩にならなくていいかもね。
お金がある方はiPhone6s Plusが圧倒的にバッテリーがもつので、これにしてSIMは同様にMVNOでオッケー。docomoで筐体買って回線はすぐ解除しても、docomoの筐体のサポートは引き続きあるはずなので、いいかもよ。docomoのiPhoneはSIMロック解除しなくてもdocomo系のMVNOはそのまま使用できます。
仮に使えなくても、位置情報をオンにしてもらって持ち歩いてもらえれば、どこにいるかすぐわかる。iPhoneなら「iPhoneを探せ」Androidになら「Androidデバイマネージャー」です。Macからでも地図上に表記できるし、着信音も鳴らせます。
デジカメのLumix CM-10もAndroid端末なんでこんな感じで地図上にでます。
スマートフォンはバッテリーの消費が激しいので、こうしたチャージ用のバッテリーをセットにしてご両親の避難セットにいれておき、スマホと共々充電だけは忘れないようにしてもらう。念押しでLINEでメッセージ送って毎週確認。これだけでだいぶん助かる率は上がると思うなぁ。