いまさらメルカリの仕様が凄すぎるが、日本の経済は大打撃かも

本日はメルマガとnoteの日。そして国際禁煙デー。

１　スキルなし、資金なしで思いついたアイデアを形にするには
２　受動喫煙の危険性がある労働環境を改善するには
３　ペットロスに対する心構えについて
４　Chromebookのセキュリティは無敵？
５　市販のウイルス対策ソフトは効果がないのか
６　メディア立ち上げ時、SEO対策を業者に依頼すべきか

です。まぐまぐ!またはBLOGOS、スマホで読む方はnoteでお買い上げいただけます。関係ないですがついでにInstagramもフォローしていただけると喜びます。いまはポケモンじゃなくてWar Robotsに時間取られながらもがんばっています。

さて、本日はメルカリ、良く考えられているスゲー、でございます。だけどヤバイ。

メルカリは売買が簡単で分かりやすい

今さらながらにメルカリを始めて1ヶ月、断捨離のために部屋に溢れているものをメルカリとヤフオク!で売りまくって30万円くらいできました。どんだけ溢れてたのかって感じだがまだ道半ば。

ヤフオク!も久々にやってみるとメルカリに2年前にアプリのMAUで抜かれたのが相当にショックだったのか、かなり使い勝手をメルカリに近づけている。非常に使いやすくなったが、Yahoo!ウォレットにYahoo!かんたん決済にYahoo!マネーといろいろ別れて非常に分かりづらい。Yahoo!マネーの画面も、銀行口座みたいに支払いと入金が一緒になっておらず、別々のページなのでページ遷移が多い。スマホ時代にめちゃくちゃ分かりづらい。

メルカリは売買の手間がとにかく簡単。まずはメッセージのやりとりが全く不要(してもいいけど)で売買できる。ヤフオク!は以前はいちいちメッセージ書くのが疎ましかったが、いまはメルカリ方式に変わっているが離れた客は戻らない。逆に現在ではヤフオク!はメッセなんて読まないで落札から入金、評価まで行えるから「わたしには評価は不要です」みたいなメッセージもらってもみんな評価してしまうのである。

メルカリ方式を取り入れたことにより「ヤフオク!のストアはメッセージのやりとりとか古めかしいままで入力フォームが面倒くさくてたまらない。ストア出品ものは必然的に避けるようになった。消費税別とか、あとで落札して「しまった」と思うから徹底的に避ける。
さらにメルカリの出品商品は大半が送料込み。これは安心だし、買ってからあれこれやりとりがなくてすぐに支払えるからめちゃ便利です。

メルカリはかなり安心

ヤフオク!では昔、買ったけど送ってこないとか、送った来たものが偽物だったとか壊れていたということがしょっちゅうあった。自分も新品同様というプレステ買ったら壊れていてクレームを付けたが郵便の保険でやってくれとか逃げ回り、Yahoo!も保証してくれないので丸損になったことがある。

このためにYahoo!はフリマや特定ジャンルには「代金支払い管理サービス」というのを導入したのであるが、これがメルカリには最初から標準装備である。つまり商品が届いて確認して売れ取り確認を押さないとお金が支払われないのである。

逆に売るときは買った方は落札時にシステムから入金しないといけない。いつまでたっても振り込みがないとかイライラしないですむ。

また、イタズラ落札やキャンセルができないのがよい。携帯番号認証だからなかなか悪い事はできないのである。１回凍結されると携帯の電話番号を変えないと参加できない。凍結されても別のメルアド取ればいくらでも参加できるヤフオク!とは違うのです(モバイル確認してないと入札できないようには設定できる)。

評価についてもヤフオク!は「報復評価」というのがあり、極悪な落札者に悪い評価を付けると復讐に向こうも悪いのをつけてくるケースが多々ある。たくさんの人がやっているので一定割合で頭のおかしいのも混じる。しかしメルカリは自分で評価をしないと相手がどんな評価をしたかが見られないのです。報復のしようがない。

メルカリで不安要素は２段階認証がないことで、アカウントに侵入されて自分の売上金を振り込み申請されてしまう可能性はあるでしょう。また、２名分のアカウントを乗っ取れば、１人が出しているものをもう１人が買いまくってそのお金を振りかえることもできる。とりあえずパスワードは使い回しではなく記号を混ぜた複雑なのにしないとヤバイです。

メルカリで買っても散財感が希薄

ヤフオク!は以前は売るときは自分の口座に入金されて買うときは振り込みやかんたん決済で払っていてお金の出入りがあったわけ。いまは強敵のメルカリ対策でYahoo!マネーが設定されて売り上げをプールできるようになった。メルカリは最初からこれがデフォルトです。つまり売上金から支払いができるのです。

無駄遣い感皆無!!!

いらないものを売ったお金で欲しいものを買う。いったん自分の口座に入金されたお金であれば支払うのは躊躇しても売上金で払うのは抵抗感が非常に低い。ましてや売上金の中で買い物をするのであれば「わたしって倹約家!!」という認識になるわけです。だからつまり

多少高くても買う

ということになります。ギャンブルで儲けた金は散財しやすいに似ている。w

メルカリは高く売れる

上にも書いたが、で、メルカリとヤフオク!を比較すると、ヤフオク!は趣味ものの出品が多くて選びやすい。たとえば自分の趣味のサーフィンや釣りでは出品点数がヤフオク!が圧倒的に多い。しかし趣味ものに強いと言うよりひょっとしたら年齢的なものがあるのかもしれない。サーフィンも釣りもいまは若い子はしないから。

メルカリで高く売れるのはファッションものですね。たとえば

確かに綺麗なものだが、１〜２年着た古着が買った価格の３割〜半額で売れるのである。これは上に書いたように「売ったお金をプールしてそれで買う」ので抵抗感がないのと、加えて

価格比較がヤフオク!よりしづらい

という、ひょうたんから駒みたいな仕様にあります。デフォルトが安い順じゃないのだ。

ヤフオク!の場合、とにかく目に付かせようと１円オークションがたくさん並ぶし、そもそも「１円でも安く落札」「価格で選ぶ」のがデフォルトのユーザー心理。しかしメルカリは「とにかく全部見ましょうか」になる。こうなるとユーザーは価格に囚われずについ買ってしまうわけですね。

メルカリ全盛で何がおきるか

こう説明してくると「メルカリすげーな」で終わってしまう。実際数年後には流通額１兆円くらいになるでしょう。スタートして数年なのにもう3000億だもんね。

この仕様を考えてるのはめちゃユーザー視点がある人だと思うし、メルカリはめちゃくちゃ儲かるでしょう。Yahoo!みたいに広告なんてとらない。手数料が10%と結構高いので１兆円の流通になったら1000億円である。スゲーよ。まじで。買ったものが失敗でサイズが合わなくても、買った値段でまた売れる。手数料と送料を損するがそれくらいなら抵抗感なし。

当然ながら将来のメルカリの流通額は増えるわけだが、ちょっと待て・・・・。

新品が売れなくなりませんか?

実際、自分もどうせ使って傷が付く釣り竿とかルアーは新品より中古でバンバン買う。メーカーさんや販売店はもとより、釣り具の買い取りと中古の販売ネットワークもあるが打撃は深刻だと思う。釣り具が売れなくなったのは中古の流通が一般的になったからという話もあるほどだ。

いくらメルカリの流通がでかくなっても、新たなマーケットが生まれているわけではない。リセール業界は当然将来がヤバイが、新品のメーカーさんはもっとヤバイ。経済は新品を買ってもらって回るわけだが、「中古でも別に使い勝手に問題ない」部門はめちゃくちゃ市場規模が縮小していくでしょう。雇用も影響を受ける。

タンスの肥やしマーケットの消失です

もちろん自分は古着は買わない。だって気持ち悪いから。でも若い子には「古着しか買わない」「そのほうが着こなしてる感じでカッコいい」というのが増えてきている。メルカリすげーというだけでなく、「将来、アパレルメーカーとかどうなるんだろ」と不安に思った次第です。UNIQLOみたいな中古だと安すぎてメルカリでも売れないのは別として、そこそこのブランドイメージのあるところはきっとさらに厳しくなると思いますよ。

要するに、だ。ブックオフの影響で漫画をはじめとする出版社が大打撃被ったのと同じ構造ですよ。

簡単だから誰でもできるけど不安ならこれくらい読んでもいいでしょ。内容が薄いと評価１つけてる人がいたが、300円で文句言わない方がいいと思う。さらにはKindleアンリミテッドなら無料です。