ちょっと前のことですが、Twitterで高須先生に「うちの親が腰椎ヘルニアなんですが、ヘビースモーカーです。関係ありますか」という質問をした人がいて、高須先生が「関係ありません」と返事していらしたので、いかに尊敬すべき人物でも知らないことはあるんだなぁ、と思ったのが本日の物語の始まりです。
で、結論からいいますと
大きな関係性が実証済みです
ヘリポートを備え、千葉ではもっとも進んだ病院としられる鴨川の亀田病院があります。都内からも緊急搬送で運ばれてくる人がいるほどで、カルテはなんと1995年から電子化されて患者が自分で見られる情報公開ぶりと先進の医療が売り。上階には展望レストランまであります。
ココのサイトに
というエビデンスが掲載されています。
椎間板ヘルニアのある方の喫煙率は、非喫煙者で椎間板ヘルニアのある方に比べ明らかに高く、”喫煙者は腰痛になりやすい”ことが、わかっています。
今回は、なぜ喫煙が腰を痛めることになるかのお話しです。背骨の骨と骨の間には、クッションの役割をする「椎間板」があります。椎間板には血管がなく、椎間板の周囲の毛細血管から染み出た栄養分を、スポンジが水を吸い込むように吸収しています。喫煙すると、タバコに含まれる「ニコチン」が、椎間板周囲の毛細血管を収縮させ、栄養が充分に行き渡らなくなり、椎間板を変性させます。実験で、8週間ニコチンを与えたウサギは、血管の数が生理食塩水を与えていたウサギの1/2程度に減っていたそうです。栄養の行き渡らない状態が続くと、椎間板の水分が奪われスカスカになり、クッション性が薄くなるため、骨同士がぶつかりとがって神経を圧迫します。また、椎間板が縮んでバランスが悪くなるため、周りの靭帯がそれをカバーしようと厚くなり、神経を圧迫し腰痛が起こります。更に、下の図より、喫煙は腰だけでなく首(頚椎)の椎間板にも影響を及ぼしていることがわかります。
ニコチンは血管を収縮させる。だから受動喫煙では心疾患や脳疾患が多いのです。高血圧の非喫煙者がタバコの副流煙を吸い込むと一気に血圧が上がって発症したりするわけね。当然、体重の軽い犬や猫にも影響はあるし、炭鉱や潜水艦で空気のヨゴレのチェックに使われたカナリアなんざタバコの煙を吹きかけるとショック死するんじゃないか。
喫煙両親のヤンキー家族の連れてるチワワがギャンギャン吠えるのはこれかなと(単にしつけかも)。子供の受動喫煙で知能の発育が遅れるというエビデンスがあるが、このウサギの例を見ると脳の血管が細くなって栄養が行き届かなくなるのかもね。人間の場合はこんな実験はできないから証明はできんが。
実は自分もタバコは吸わないが、頸椎ヘルニアにはなったことがある。コレ実はサーファーが非常にかかりやすい。サーフボードの上で胸を反らしてパドルするため、首の骨の後ろがすり減って神経が挟まってしまうのだ。自分の場合、バリででかい波を首の上からギロチンみたいに喰らって発症した。少し上を向くだけで左手がびりびりと痺れる。肩こりとか本当に半端ない。幸い、自分は2年くらいで治ったが、それ以来パドルでは胸をそらさないようにしてます、はい。辛かったもん。
上のグラフを見ると仰天すると思うが喫煙者の発症率は
頸椎ヘルニアは4倍、腰椎ヘルニアは3倍
という物凄い確率である。椎間板ヘルニアは患者数が100万と言われているが単純計算(実際には喫煙由来じゃないのもあるのであくまで印象操作のための単純計算 w)するとその割合は
非喫煙者20〜25万人、喫煙者75〜80万人
となって、そもそもヘルニアは喫煙者固有に近い病気(怪我?)になってしまう。ヘルニアはいままで重い荷物を運んだりする職業に多く発生すると言われていたが、土建業の喫煙率は半端ないから、実際は仕事の影響より喫煙だったのでは?
調べたら、ヘルニアの患者の比率が異常に多いのはタクシーや長距離のトラック運転手だという。毎日長時間同じ姿勢なので、使用する筋肉が限られるからと言われていたが・・・・・。タクシー運転手とトラック運転手、喫煙率高くないか!?禁煙タクシーなのに異様にタバコ臭くてタクシー会社にクレーム入れたことのある私が通ります。
タクシー運転手にヘルニア持ちが多いなら、厚生労働省はタクシー会社の協力を得て、ヘルニア持ちの運転手の喫煙率を調査して発表したら良いです。肺がんとのリスクとか言われても「長生きしたくないからかまわない」とうそぶくスモーカーも、ヘルニアになって痛くて歩けないとか、手術することになっても完治しないとか言われるとびびって卒煙してくれそうです。
問題なのは非喫煙者20〜25万人の中に受動喫煙者が当然含まれることで、
ラットの実験で、8週間受動喫煙させたところ、やはり椎間板の変性がみられたそうです。腰痛持ちの方は受動喫煙の配慮も必要です。
また、8週間の受動喫煙後、3週間禁煙状態にしたところ、椎間板が修復されていたそうです。これらの実験から、禁煙する時期が早いと、すでに壊れかけている椎間板なども修復される可能性があるといわれています。
先日、間違えて入ったタリーズが分煙で、扉が開く度に煙が漏れ出てきて目が痛くすぐに出たのであるが、そのモクモクの喫煙室にトレイを下げに行かされていたのが若い女子スタッフ。入る前に息を止めて小走りで作業していたのが可哀想だった。タリーズには死んでももういかないし、コンビニでタリーズのコーヒー買うのも止める。
喫煙OKの労働環境でイヤイヤながら受動喫煙の環境にある人も腰痛になったら受動喫煙を疑った方が良いし、改善されなければ転職した方がいいよね。つまり喫煙OKのモクモク職場でヘルニアを患ったら、それって労災認定されるんじゃないの???
さらに腰をやりがちなスポーツ選手は喫煙するとかもってのほかで、タバコの煙に近寄らないように球団は指導すべし。高い契約金払って故障されたらたまらないでしょ。
プロ野球選手で喫煙者と腰痛の関係をググったら面白かった。
巨人坂本勇人は喫煙者で腰痛
オリックス糸井嘉男は喫煙者で腰痛
日本ハム中田翔は喫煙者で腰痛
おいおい・・・・・ググって出てきた喫煙選手の名前で腰痛で検索したら最初に出てきた全員、腰痛じゃんか・・・・
プロ野球の球団、放置しちゃだめっしょ。
とりあえず知人のいる楽天には知らせておきました。
都議会選挙でまたも無双ぶりを見せた池上先生のコレ。Kindleの月替わりセールで出てました。当然、読んでるよね