学歴フィルターはそもそも悪か?

2018年11月13日

ダイヤモンドの記事です。

就活「学歴フィルター」復活の兆し、巧妙化する手口と実態

ここ3年ほど、社員数5000人以上の大企業では「学歴フィルター」をかけざるを得ない状況なのだという。
「リクルートワークス研究所の調査によれば、今年も前年より大卒求人倍率が上昇していますが、大企業に関していえば、今年は0.37と、3年前の0.70に比べて実は半減近くまで下がっています。つまり、大企業に学生が殺到しているので、『学歴フィルター』を使って効率化を図らざるを得ないというわけです」
また、企業が学歴に回帰した理由として、各企業の人事部がデータを取って分析し始めたこともあるようだ。
「ある企業の人事の方から話を聞いてみると、優秀な社員の行動特性や、なぜ評価が高いのかなど、あらゆる情報を収集し、傾向を分析すると、ある程度、学歴の高さと仕事の出来の良さが比例するという結果が出たらしいのです。そのため、やはり学歴も軽視できないと認識を改めたようです」

まとめますと・・・


1 知名度の高い人気の大企業だけにたくさんの応募が殺到するようになった
2 全部に説明会をしている余裕がない
3 人事がデータ分析するとやはり学歴の高さは仕事のできる度に比例する傾向があった
3 あからさまに学歴フィルターをかけると炎上する
4 よっていろいろ隠れてフィルターをかけるようになってきた

という、当たり前と言えば当たり前のことなのであった。要するにいまは採用難ではなくて、超人気企業に希望者が殺到して他がガラガラになっているだけなのである。で、全落ちする場合は業種も職種も関係なく人気企業を受けまくってそんなだから当然全部落ちて、どこでもいいやになったのが二線級の企業に来るわけだから、仕事なんてできるわけがない。

記事中では「大学レベルが低くてもいい学生もいるのできちんと採用すべき」としているが、

採用に困ってないなら効率のいい方取るわ

とまあ、学歴フィルターも仕方ないじゃん。フィルタリングされたくなければ高校の時に努力しておけよ。ということでちゃんちゃんになりそうな自分がいるわけです。この人もそのように仰ってますね。

学歴フィルターは応募の機会を奪うかもしれないが
そもそも受けても落ちるだけ

みたいな・・・・・。成績の良い女性志願者を落とす医大とは話が逆。

自分としては、そもそもこういうスタンスです。

就職相談をするのに、親ほど不適任な相手はいない


なんで新卒がこぞって何十年もあいもかわらず同じ企業に行きたがるのか分かりません。
キャリタスの2019の就職ランキングでは

誰も彼もテレビでおなじみのB to C企業にいきたい

とか、マジ馬鹿だろと思う。

田舎の親が「子供がここに就職した」と自慢できる企業ばっか。将来性とか独自性とか収益性とかまるで無視。理系の人気ランキングでもどう考えても「給料がめちゃ高くて独自性があって収益性も怪物級」の産業用ロボット世界ナンバーワンのファナックが100位にも入ってない。B to B でテレビコマーシャルやってないと知らないという馬鹿さ加減!!!東洋経済の記事では生涯賃金で10位だぞ!!

なんでおまえら
企業の内容より
知名度の高いとこに行きたいの?

なのである。しかも学歴フィルタされる程度の大学で、何も考えずに「人気があるから自分もここいきたーい」とかいったい何?。足切りされて悔しかったら20年、30年後に「すげーな!」と言われる会社に入った方がよほどいいではないか。上のエントリーにも書いたけど、自分がリクルートに入ったときには「なにそれ、運送屋?」だったんだぞ。

この日本人の「寄らば大樹の陰」がものすごく嫌いな自分は、正直そうした有名な企業に学歴フィルターが発動されていたとしても、それほど「けしからん」という気にはなれないのである。むしろ高校の時に勉強しなかったくせに、そんな激戦区の会社に一人前に行きたいということが・・・・・以下略。www

だからといって一流大学卒がいいとは限らない

就活生の合格確率何千倍の超人気企業は勝手にやって貰うとして、いい大学出たから必ずしも仕事ができるわけではないことは、社会に出てみたらよく分かる。

内定が取れない東大生 彼らはなぜ就職できないのか?

もちろん、良い大学を出ているクラスタのほうが、仕事ができる人間が出現する確率が高いのは間違いない。ただ、逆は必ずしも真でないわけで、超一流大でも強姦で捕まる奴はいるし、Fランでもめちゃくちゃ優秀なのはいる。いままでの人生で「えっ、あの仕事のできない人、東大卒なの?」という方には何人もお会いしました。

田中角栄も本田宗一郎は高等小学校卒。日清食品のインスタントラーメンを発明した百福氏も高等小学校。のちに起業してから夜間の大学に通った。最近では

私はこの本をプロデュースしたんですが、主人公の杉本さんも堂々のFラン大学卒。

まあ、こういうカリスマ的に仕事ができる低学歴またはFラン卒の方は

有名企業で安穏と暮らしたい

とかはみじんも考えないわけで、そういう意味では有名企業に間違って紛れ込みたいFラン大学卒業生は学歴フィルタではじかれても自業自得なのではあるまいか。Fラン生でも本当に優秀なら名前だけ有名な企業にラッキーで紛れ込もうとはみじんも思わないだろう。あ、これは一流大学出ていても同様です。有名だからで超人気企業に応募したがるFラン大卒は逆にアホ濃度が高いと思う。w

本当に優秀な学生を採用したければ学歴より知性フィルター

学歴フィルターは、総務や人事には楽ちんでいい。機械的に落とすだけで自分の能力を問われない。

が、しかし、自分も昔社員数30人くらいの会社を経営していて、いまでも外部のライターさんを募集するときに使っているのが

応募には小論文を添付で

形式です。タイトルはこちらで指定し、締め切りも指定する。こうするとまず

書類選考激減

間違い無しです。マークシートならダメ元でラッキー狙いだから応募者は減らない。しかし超有名企業であっても、会社説明会に参加するには小論文を義務づけるといきなり参加者は1/10くらいに減るはずだ。うちのライターさん募集でも、最初に課題を出すと音沙汰が全くなくなる人(レスさえもなくなる)が相当の比率います。

「そうすると優秀な学生を逃がす可能性がある?」とか馬鹿ではないかと思う。優秀な学生で本気で入社したいのなら小論文くらいスラスラ書くわ。小論文書くのが面倒くさいレベルを採用する必要はない。代筆が心配なら説明会応募のときに小論文の課題を公開し、翌日までに書いて添付して申し込みにすれば良い。説明会ごとに小論文の課題を変える。

採用担当が論文の評価ができないという話もあるが、そもそもそんなやつが採用担当をしている時点でその会社は終わっているわけです。しかしどうしても手が足りないならここは外注できる。要するに林修先生みたいな人たちに採点して貰って知的水準を診断すればいいのです。

もっというなら、専用のAIを開発しても良い。これなら「代筆チェック」「パクリチェック」も可能だ。似たようなのが出てきてこりゃ同じ人が書いたなという時点で両方不合格。Webから持ってきたのもすぐ分かるから不合格。日本語の「てにおは」や誤字脱字、論理の矛盾程度ならいまのAIでも十分診断できるでしょ。

このフィルターなら

学歴より知性とやる気フィルタ

になるわけで、平等大好きな世間も納得してくれるだろう。
なんなら、こういう「就活一次審査AI」を開発したら意外とマーケットがあるような気がしてググってみたらもうたくさんありました。ww

採用選考に続々導入される「AI(人工知能)」の現状とメリットとは

ただ、企業でも人事とか総務はもっともITから遠いところにあって、人事部長とか自分の椅子が危うくなるから絶対導入したがらないよねとはわたしの偏見で書いておきます。ww

読んでないと思うけど(ww)就活生の皆さん。そして就活生の家族がいる皆さんにおきましては、就活においては「有名な誰でも知ってる企業」ではなく、財務諸表くらい見て「しっかりとした経営基盤と成長性」「強い独自性」「自分にあった風土」から選定されることをオススメします。とくに日本の場合、B to Bのほうが企業基盤が安定して将来性も手堅いところが多いのです。流行に左右されませんからね。テレビばかり見ている年寄りのいうことは聞くな、でOKです。

かつて自分の友人の横河電機(売上4000億円)のエンジニアが仕事の話をしていたとき、他の友人の彼女(大学四年生の就活中)が

どこのお店で働いてるんですか?

と真顔で聞いたのでみんな卒倒したことを思い出しました。案の定、就活ではほぼ全滅した模様です。そもそもB to B企業の存在も知らなかったようでした。

本日のKindleセールでこんなのが199円で来た!! 当然買いました。自分、けっこうなマニアです。ww

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